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最終話 ミーナの結婚とその後 1/2



 ――7年前、キラが立っていた場所。

 キラが着ていたウェディングドレスと同じデザインのものを身にまとい、ミーナはブーケを持って頬を紅潮させて微笑んでいる。

 ミーナ20歳の誕生日である本日、ミーナはリンクのお嫁さんとなった。

 主役は変わったものの、7年前と同じメンバーが顔をそろえている。
 主役のリンクとミーナに、リュウとキラ、グレルとレオン、葉月ギルド長と王子。
 加えて、リュウとキラの子供たち一男七女。

「ああ……」リンクの瞳が恍惚とする。「かわええで、ミーナ。この世1かわええ……」

「ああ……」王子の瞳が恍惚とする。「何と愛らしい花嫁だ。私のものにしてしまいたい……。リンクには勿体ないな」

「ほ、放っておいてくださいっ。だ、大体っ、今日お妃様がいないからって、そういうこと言ってると怒られますよ!?」

「言ったら無人島へ流罪にするからな、リンク」

「んな殺生なっ……!」

 リンクと王子の傍ら、レオンが言う。

「本当、とっても綺麗だよミーナ。あのときのキラみたいだ」

「うんうん」と、グレルが続く。「すっかり大人になってなあ、おじちゃんは嬉しいぜ……!」

「ああ……、たしかにあのときのキラを思い出すぜ」と、リュウ。「あのときのキラは、本当まじ超半端ねー綺麗さだったぜ……!」

 そう言ってリュウが瞳を輝かせて見るのは、本日の主役ミーナではなく、脇役のキラである。
 そのキラが、涙ぐみながら微笑んで言う。

「大人になったな、ミーナ。とても綺麗だぞ」

「ほ、本当かっ?」ミーナが声を高くした。「本当にっ、本当に綺麗かっ? わたし、綺麗かっ? キラっ?」

「ああ。本当に、とても綺麗だぞ」

 ミーナの顔に満面の笑みがこぼれる。
 リンクに褒められるのはもちろん嬉しい。
 でも、本当の姉のように慕っているキラに褒められるのも、とてつもなく嬉しくて。

「ミーナ姉、きれいー」

 リュウとキラの子供たちに囲まれるミーナ。

 リュウと並び、キラが言う。

「なあ、リュウ? ミーナ、本当に綺麗になったな」

「ああ、綺麗だな(あのときのおまえが)」

 相変わらずリュウの視線はキラから離れない。

(あ……、なんかあのときのキラを思い出したら急に……)

 キラのときに続き、今回も牧師役の葉月ギルド長が祭壇にあがる。

「さて、そろそろ挙式しようか」

 皆が指定位置に着いた。
 子供たちを前の方に並ばせたリュウ。
 キラと共に、その後ろに並ぶ。

 葉月ギルド長が挙式を始める。

「汝リンクは…(中略)…誓いますか?」

「誓うで!」

「汝ミーナは…(中略)…誓いますか?」

「誓うのだ!」

 葉月ギルド長が咳払いをし、

「では、誓いのキスを」

 リンクがミーナのベールをめくり、瞳を閉じて待つミーナにそっと口付けた。
 微笑ましく拍手が漏れる。

「見てたかっ、キラっ?」と、くるりとキラの立っていた位置に顔を向けたミーナ。「――って、あれ?」

 ぱちぱちと瞬きをする。

「い、いないぞ! リュウもいないぞ!」

「あ、あれぇ!?」リンクは教会の中をきょろきょろと見渡した。「挙式の途中にどこ行ったんや、あいつらっ……!?」

「探そうぞ、リンク!」

 急遽、そういうことになった。
 王子とリュウ・キラの子供たちを残し、リンクとミーナ、グレル、レオン、葉月ギルド長は手分けしてリュウとキラを探し回る。

 ドレスの裾を持ち上げ、教会の裏へと回って行ったミーナ。

 キラの声が聞こえてきた。

「ちょ、ちょっと、リュウ! こ、こんなところで何を考えているのだっ……!」

 続いて、リュウの声が聞こえてくる。

「ミーナ見てたら7年前のおまえ思い出して、つい興奮しちまった俺がいる」

「だ、だからってこんな神聖な場所でっ……!」

「神聖な場所で神聖に子作りしようぜ(謎)」

 そんなリュウとキラの会話を聞いて、ミーナの白猫の耳がぴくんと反応した。

(おおっ、子作り! リュウとキラは、これから子作りをするのか! コウノトリを呼ぶのか!)

 そろりそろりと足音を立てないように壁際を歩いていく。

(もしかしたら、呼び方の手本になるかもしれぬっ…!)

 と、角までやってきて顔を半分出して覗いたミーナ。

「……?」

 首を傾げた。

 なんだ?
 何をしている?
 コウノトリを呼ぶのではないのかっ?
 リュウは何故キラの服を剥ぎ取って……?

 おおーっ、やっぱりキラは乳でかいぞー。
 羨ましいぞー。

 っていうか……、何?

 なんだ?
 何をしているのだ?
 コウノトリを呼ぶのにそんなことをするのか……!?

 な……、何だ!?
 ちょ、リュウ、何して……!?
 み、見ていて何だか物すごーく恥ずかしいぞ!?

 ……え!?
 ちょ、ちょっと待ってくれ!
 何アレ!?
 リュウ、何ソレ!?

 ソレを一体どうす――

 え!?
 ちょ、ちょちょちょちょちょ!?
 ええ!?
 えええぇぇぇーーーー!?

 なっ、何をしているのだアレはあああああああああああっ!!

 パニック寸前のミーナ。

 そこへリンクがやってきて、首をかしげた。

「どうしたん、ミーナ? リュウとキラは――」

 まで言って、リンクは教会の裏にいるリュウとキラに気付いた。
 瞬時にミーナの目を塞ぎ、顔を真っ赤にして声をあげる。

「なっ、なにしてんねん、おまえらああああああああああ!!」

「――!?」

 驚倒して振り返ったキラ。
 ミーナの姿を見て、見る見るうちに顔が赤くなっていく。

「ミ、ミーナ!? ちょ、ちょ、待っ……! み……、見てたのか!?」

 恥ずかしさと動揺でキラの声が裏返る。

 リンクに目を塞がれているミーナが、困惑したように口を開いた。

「キ、キラっ? さっきのは一体なんだっ……!?」

「何って、子作りだよ」

 と、答えたのは何ら慌てた様子のないリュウである。
 ミーナがさらに困惑して声をあげる。

「こ、子作りっ? さ、さっきのがかっ? 子作りは男女が一緒にコウノトリを呼ぶのではないのかっ!?」

「まだ教えてなかったのかよ、リンク……」そう言って溜め息を吐いたあと、リュウは続けた。「あのなあ、ミーナ。コウノトリなんてのは存在しねーの。これが正しい子作りなの」
「えっ……!?」

「分かったらあっち行ってくんねえ? 途中なんだけど」

「ミ、ミーナ来いっ……!」

 リンクはミーナを抱きかかえ、慌ててその場を後にした。
 まさかこんな形でミーナが現実を知ろうとは……。

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