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第2話 ミーナのファーストキス 2/2


「ものすごーく綺麗だったな、キラ!」

「ああ、せやな。ほんまに綺麗やった。キラがリュウを置いて逝かへんで、ほんまに良かったわ。ごっつ幸せそうやったなあ、リュウ」

 そう言って、親友の幸せに涙ぐんで微笑むリンク。
 ミーナがリンクの顔を覗き込んで訊く。

「リンクも、わたしと結婚したらリュウのように幸せになれるか?」

「え……」リンクは少し赤面してミーナの顔を見た。「け……結婚っ?」

「しない……のか?」と、ミーナの顔が沈む。「ブーケを受け取った者が、次に結婚できるのだと聞いた。……それなのに、わたしリンクと結婚できないのか?」

「いや、その――」

「わたしは、一生リンクのペットで終わってしまうのかっ?」

 ミーナのグリーンの瞳に、涙が滲む。
 リンクは慌てて言った。

「い、いやっ、そんなことないでっ、ミーナっ……! せやなっ……、うーん。おまえが今のキラと同じくらい…うーん……、20歳になったとき、結婚しよなっ?」

「ほ、本当かリンクっ……?」

「ああ」そう言ってリンクは笑った。「おまえがそうしたいっていうならな。おまえがそれで良いなら、おれはごっつい幸せ者やで」

「そうだな、リンクもてないしな」

「おま……」

 リンク、苦笑。

「それで」と、ミーナが続ける。「唇にキスはまだか?」

「…も、もう一歩大人になってからって言ったやろっ……?」

「むぅ。早く大人になりたいぞ」

 そう言ってミーナは、リンクの頬にキスした。
 
 
 
 それから5ヶ月。

 リンクとミーナは、城と見間違うような屋敷の前に目を丸くして立っていた。
 リュウが建てた屋敷である。

「でっか……」

 リンクの顔が引きつる。

「すごいぞーっ」

 と、ミーナが瞳を輝かせ、玄関へと走っていった。
 大きな玄関のドアを押し開ける。
「邪魔するぞーっ! ミーナだぞーっ!」

「こらこら、静かにせい、ミーナ。シュウが寝てたらどうす――」

 リンクは目を見開いて言葉を切った。
 その後、屋敷中に絶叫を響かせる。

「ぎっ……ぎゃあああああああああああああああっ!!」

 屋敷の奥から歩いて出迎えてくれたのは、リュウ・キラの息子である生後約1ヶ月のシュウで。
 そのあとに、リュウとキラが姿を見せた。

「うるせーぞ、リンク」

「ちょ、ちょ、ちょ! リュ、リュウ! シュ、シュウ、な、何で歩いて……!?」

「俺も最初はびびったが……。師匠に聞いたところ、人間とモンスターのハーフは生後1ヶ月もすりゃあ、歩くらしーぜ」

「純粋な猫モンスターだったら、生まれて3日で歩くのだがな」と、キラが続いた。「なかなか歩かないから心配したぞ」

「なんだ、まだ歩いていなかったのか、シュウ」ミーナがそう言って、やってきたシュウを抱っこした。「わたしとリンクの子も、1ヶ月にならないと歩かないということか」

「え」

 と、リュウがぱちぱちと瞬きをした。
 リンクを見る。

「何、リンク。おまえ、ミーナともう子作りしてんの?」

「してへんわっ!」

「でもまだ出来ねーだろ?」

「してへんて!」

「で、1日に何回?」

「してへんっちゅーに!!」

 リュウとリンクが騒がしくやり取りしている中。

 キラがはっとして、ミーナの腕からシュウを下ろした。
 ミーナの手を引っ張って、数え切れないほどある部屋の一室に入っていく。

 それから少しして、ミーナが笑顔で走り戻ってきた。

「リンクーーーーーーーーーーっっっ!!」と、まだリュウとやり取りしていたリンクの首に、ミーナが飛びつく。「わたし大人になったぞおおおおおおおおおおおおお!!」

「へ?」

 リンクは眉を寄せた。
 いつの間にかミーナのスカートが変わっている。

 あとから歩いて戻ってきたキラに、リュウが訊く。

「今夜は赤飯か?」

「うむ」

 と、笑顔のキラ。

(ということは……?)

 リンクがミーナの顔を見ると、ミーナが嬉しそうに笑って言った。

「わたし、股から流血したのだ! 大人になったのだ!」

「さあ、リンク」と、キラがリンクの肩を叩いた。「よく我慢したな。予定通りキスして良いぞ」

「よ、予定通りって……」リンクは赤面してしまう。「た、単なるおまえの希望やないかっ……!」

「何っ」キラが目を丸くした。「それではおまえっ、もうミーナのファーストキス奪っていたのか!?」

「してへんわっ!」

「ああ、良かった。さあ、しろ。ありがた??く、しろ」

「し、しろったって、オイ……」

 リンクは戸惑いながら再びミーナに顔を向けた。
 ミーナが瞳を輝かせている。

(す、するべきなんやろうか…ここは……? いや、しかし……)

 リンクがいつまでも戸惑っていると、リュウが溜め息を吐いた。

「さっさとしろよ、キスくらい」

「せ、せやけどっ……」

「キスなんて挨拶代わりにしてる島だってあるんだからよ」

「せ、せやけどっ、うーん……」

「据え膳食わぬは男の恥。つーか、モテねークセに焦らしプレイすんなよ、おまえ」

「プレイ言うなっ!!」リンクは突っ込んだあと、リュウとキラに背を向けた。「わ、分かったから見るなっ……! 恥ずかしいっ……!」

「はいはい」

 と、リンクとミーナに背を向けたリュウとキラ。
 それを数秒の間確認したあと、リンクはもう少しリュウとキラから離れた。
 もう一度振り返って見ていないことを確認し、首にぶら下がっているミーナに目を落とす。
(え、ええんかな……)リンクの胸が鼓動を上げる。(ええんかな…、おれなんかで……)

 瞳を潤ませ、頬を紅潮させて、ぎゅっと瞼を閉じたミーナ。

「あ…ありがと……」

 リンクは小さく呟いてから、ミーナの唇にそっとキスした。

 キスしていたのは数秒間。
  リンクが唇を放すと、ミーナが嬉しそうに笑った。

「うっわーいっ♪」ぎゅっとリンクの首にしがみ付いて、ミーナがはしゃぐ。「見てたか、リュウ、キラ?」

「ばっちり」

 と、リュウとキラ。

「んなっ……!?」リンクは顔を真っ赤にして振り返った。「みっ、見てたんかい!!」

 ミーナがリンクの首から降り、ぴょんぴょんと跳ねてキラに抱きつく。

「キラっ、キラっ、わたし少し大人になった気分だぞっ!」

「ああ、そうだな。ファーストキスは甘かったか?」

「昼に食ったカレー味!」

「辛いな」

「うむ!」

 はしゃいでいるミーナの傍ら、リンクは口をぱくぱくとしてリュウを見ている。

「なっ、なっ、何見てっ……!!?」

 首まで赤く染まったリンクを見て、リュウがにやりと笑った。
 そして言う。

「良かったな、リンク。めでたいぜ」

「え? あ、ああ。あ……ありが――」

「ロリコンデビュー」

 と、短く嘲笑したリュウ。

 屋敷中に、リンクの絶叫が響き渡って行った。

「ちゃっ、ちゃうんです読者様あああああああああああっ!!」
 
 
 
 
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